Tokyo〜東京探訪2
前川國男展・銀座(シャネル・ミキモト2・エルメス・ディオール他)
六本木ヒルズ森タワーからの展望
南青山・原宿(南青山スクエア・プラダ・表参道ヒルズ・TOD'S他)
汐留方面(日テレ・総理官邸他)
  2006/02/10〜12
reported by Shinji Furukawa
第二日目(2月11日)土曜日
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 2日目は再び東京駅ステーションギャラリーの前川國男展〜日本橋・京橋・銀座のブランドショップを中心に〜六本木ヒルズから今年も展望して〜南青山〜丁度、噂になっている、安藤忠雄氏の同潤会アパートの改築である表参道ヒルズ(一般グランドオープン日)の表参道(原宿)と言うコースです。夕方までは、所長と一緒に建物を見て歩きました。
東京タワー(1958年設計:内藤多仲、日建設計、施工:竹中工務店、333m)

 朝、高輪京急ホテルからの眺め。東京タワーが真っ正面に見えます。今日も快晴ですが、遠くはかすんで、ちょっとぼやけています。今日、多分、六本木ヒルズに登っても富士山は見えないでしょう。何故か、九州から上京した我々田舎ものは東京タワー富士山が見えると嬉しいのです。そう言えば「オカンとボクと、時々、オトンの東京タワー」で一躍脚光を浴びたリリーフランキー氏は、大分芸短附属緑丘高校(オペラの佐藤美枝子、歌手の錦野旦、野球の稲生和久と同窓。芸術系の高校で、1980年別府市から大分市移転)出身らしいですね。映画 『ALWAYS 3丁目の夕日』でも、東京タワーが時代のシンボルとして描かれていました。そして、今、世界最高規模(600m級)の新東京タワー計画が有り、2007年着工を目処に、候補地絞りをしているそうです。・・・by Ito
 さて、本日朝一番に目指したのは、東京駅です。昨日行けなかった東京駅構内にあるステーションギャラリーで開催されている、新宿紀伊國屋書店で有名な「前川國男展」の見学です。生きてたら100才のおじいちゃんなんですね。東京文化会館(1961年)は、とてもダイナミックな構成の建物で、正面に向き合うル・コルビジェの国立西洋美術館(1959年)よりよく目立ちます。師のコルビジェを意識してないと言えば嘘になるでしょう。氏の作風は、他の同世代の建築家、坂倉準三、、白井晟一、吉村順三は3才下、丹下健三は8才下、等と比べて、とても庶民的で普通ぽいイメージがありました。今回の建築展に振れて、それが前川先生らしさであり、思想?であることが何となくわかったような気がします。あえて個性的な造形デザインを押さえて、機能(プラン)から生まれる空間デザインを求め、人の心の安らぎ(癒し)を提供する場を創造してきた人なんだと。そして、その信念を貫いて生きてきた人なんだと。今度、20数年ぶりに熊本県立美術館におもむき、前川芸術を味わいたいなぁと改めて思ったこの日でした。・・・by Ito
 所長が、日本橋ツムラビルの交差点角にあるキリンの像がとても気になっているようで。「どこかでこの作風見たことがあるなぁ。」と、写真を撮っていました。あとで調べてみたら、大分市立美術館の広場にいるゾウの彫刻を手がけた、安藤 泉さんと言う鍛金彫刻家の作品でした。
しかし、何でここにキリンが居るのだろうと思いながら、早々銀座方面に向かいました。
京橋から銀座通りを望む。

 今日、土曜日の銀座通りは、12:00から歩行者天国になっています。交差点コーナーにはシュークリームで有名な銀座コージーコーナーの看板が見えます。六本木アマンドほどは目立たないですね。
 ゴールドファイル(GOLD PFEIL)銀座店入居ビル。クリスタルなイメージの前に、銀座一丁目交番のレトロ風が対照的で、伝統有る東京のストリートっぽくて、面白いですね。
交番のスタイルは、道路反対側の京橋ガス灯の形となんだか似ているような?モチーフしたのかな?
銀座中央通りから京橋方面を望む。

 INAXの看板がとてもよく目立ちます。丁度12:00で、歩行者天国の段取り?の日傘とテーブルを準備しています。
 銀座アスタービルの右隣。ビルとビルの挾間に押し込められた象形文字のような建物。ホテル?共同住宅?事務所?いったい何やさんでしょう?右側の象形文字が屋号のようですが、確認はしていません。屋根がまた爬虫類っぽくってすごいですね。


後日確認。
銀座紀州備長炭ショップ「掌」
と言うことです。
読売広告社本社(設計:日本設計2000年)
ハリーウィンストン
(HARRY WINSTON)銀座本店

 近代的な硝子張りの建物に、その古い門構えが風格を現しています。知る人は知るニューヨークに本店を置く有名な宝石屋さんのようですが、興味があまり無い私は知らないですね。
銀座ダイアモンドSHIRAISI(シライシ)

 やはり、宝石屋さんのようです。スラッとのびたファサードがシンプルで上品です。長崎、佐世保の親和銀行本店(白井誠一)のスタイルを意識しているんでしょうかね?こちらの建物は、角張ってます。
ティファニー銀座本店TIFFANY&CO

 一目でティファニーとわかるファサードとシンボル時計。この辺は、宝石屋さんが並んでますね。ハリーウィンストンも、ニューヨーク5番街に本店が有るようです。ステータスなんでしょう。ティファニーと聞くと、ヘップバーン主演の映画〜「ティファニーで 朝食を」を思い浮かべます。
レトロな感じの銀座通りの銘板標識。

 鋳物で精巧に作られた重厚な銘板が銀座の街並みにマッチしています。
松屋(百貨店)銀座 

 リニューアル計画?(原研哉)
ルイ・ヴィトン松屋銀座店?(青木淳)
と、色々と話題が多い松屋銀座ですが、この仮設のような骨組みは何でしょう?足場?パンチングパネル?の外壁面は、最近流行の夜のディスプレーをするのでしょうか?(夜見てないからわからない。)
シャネル銀座CHANEL GINZA(2004年12月、設計:ピーター・マリノ)

 昼の顔は、モノクロのファサード。スタンダードなシャネルカラーですね。夜になるとそのファサードに、LEDでモノクロ映像が映し出されるそうです。
銀座を歩くのは、日が暮れてからの方が良さそうですね。
 銀座シャネルビルの裏側、カーテンウォールのマリオンがクロスしているところのシャネルマークが、とても可愛いですね。ガラスも輸入品でしょうか?正面・側面と違えて、わざと波を打たせています。海外のビルではよく見かけるのですが、珍しくて面白いですね。日本では如何に建物に写る被写体をまっすぐ映し出すかを、ガラスの精度と施工精度と考えてきました。
銀座ミキモト2(2005年、設計:伊東豊雄)

 200mmの鋼板コンクリート壁に空けられたへんてこりんの窓。ジョイント目地がわからないように、フッ素樹脂塗装仕上げをする前に、色々と工夫をしているようです。銀座松屋前シャネル銀座の角を入った3つ目の角(プランタン銀座のはす向かい)で、ちょっと奥の方に有るけど、充分ランドマークになってます。2004年末にオープンした「TOD'S表参道」の流れを次ぐ外観ですね。尚、この、ダルメシアン風の模様(窓)は、同じく2004年にオープンした「松本市民美術館」のパターンとにた感じです。氏のカラーであるガラスばかりで覆われた意匠より、空調効率も良いでしょうし、商業建築の広告塔としては、ず〜っと目を引きますね。
有楽町駅からも、しっかり見えてます。
カルティエ銀座2丁目ブティックBoutique Cartier Ginza 2chome(2003年、内装設計:ブルーノ・モワナー)

 シャネル銀座の横にあります。見た目に古っぽいですが、格式高い重厚感は有ります。古い建物の改装だそうです。左奥かすかに見えるのが、銀座ミキモト2です。
オベークギンザ(1998年、設計:妹島和世・カザッポ アンド アソシエイツ:植木莞爾デザイナー)
 タペガラス(タペフィルム)、ポリカ・アクリ板又はパンチングで、ファサードを覆い、のっぺらぼうの表情の中、夜間照明のディスプレーと言う最近多い手法の走りじゃないでしょうか?洗練されたデザインにとても好感を持てます。

アップルストア銀座Apple Retail Store Ginza(2004年、設計:Bohlin Cywinski Jackson)
 最近、流行のi-pod shaffleを購入したので、携帯ケースを買おうと中に入ったのですが、通路も広く、ショールーム的雰囲気で、商品持ってレジで並んでても、店員さんは知らぬ顔?ここで販売もするのかな?と言う趣でした。
sha 銀座三愛ドリームセンター(1963年、設計:日建設計)

 いつ頃からから屋上のネオンはボーダーフォンになったんでしょうか?前はSAN-AIだったような気がするけど?所長は三菱だったよ。と言います。まあ、どうでも良いですが、ここの広告サイン料高いでしょうねぇ。NYブロードウェイのコカコーラのようなステータスが有るんでしょうね。
 銀座和光(旧、服部時計店)の前は、昔のお嬢さん達の待ち合わせスポットだったらしいです。ここに来ると銀座ァ〜という感じがしますね。ここのウィンドウディスプレーは四季折々変わるのが有名で、楽しみにしている人も多いようですす。
 三越前、和光との間、銀座のメイン交差点付近は、1:00頃になるともはやこのような状態の人だかりです。所長は「ここに日本のハンバーガーショップ1号店(マック)が有って、初めてハンバーグを買って食べた。それがおいかったこと。」などと、懐古していました。30年近く前のことで私は一応生まれていましたが。
ディオール銀座Dior GINZA(2004年、設計:乾久美子)

 設計は青木 淳氏かな?と思っていたら、乾さんでした。プロフィールを調べると、青木氏の事務所に居たんですね。納得。
ロンシャン銀座LONGCHAMP GINZA

 ディオールの横に小さくたたずんでいる(ディオールが大きすぎる。)のがロンシャン銀座です。ロンシャンカラーの落ち着いたファサードは、シンプルだけど、その分ショウウィンドウで充分にぎわせています。2階の透明ガラス面に何もないのがとても対照的。
ルイ・ヴィトン銀座(並木通り店)LOUIS VUITTON GINZA(2004年、設計:青木淳)

 外壁の仕上げが珍しい。近くまで寄って撫でてみたけれどよくわからない?そのセメントの質感から、昔で言えば、人造石研ぎ出しみたいなもの?GRCかぁ?しかし美しく良くできています。窓と同じ大きさでランダムはめられた大理石?は、夜になると光るようです。
交詢ビル(2004年10月、設計:清水建設、基本設計段階での外観デザイン共同設計事務所、デビッド・チッパーフィールド・アーキテクツ(ロンドン))

 正面玄関は立替前の建物です。福沢諭吉の主唱で、1880年につっくた日本最古の社交倶楽部の玄関を残したものらしいです。
耐震強度の問題で、立替え又は構造補強する、古い建物の運命の中で、スクラップアンドビルドじゃなく、このような形で再生し、後生に残すことを選んだビル所有者(三井不動産)に感謝します。
ここには、地下1階から2階まで「バーニーズ ニューヨーク銀座店」が入居しています。
エルメス銀座HERMES GINZA TOKYO(2001年6月、設計:レンゾ・ピアノRenzo Piano)

 全面ガラスブロックのファサードという思いきった発想とデザインで、まとめられています。しかしガラスブロックのつなぎはどうなっているんだろう?構造は?と、いろんな疑問を抱きながら見入っていました。かつての名建築、ソニービルの真横に建っています。
ソニービル(1966年、設計:芦原義信)

 かつては建築を学ぶ学生人気No.1だったんだよ。と、所長は言います。40年前?所長もまだ小学校低学年では?と思いつつも、そうなんですかと、相づちを打っていました。芦原先生も亡くなられて今年で3年目、こんな大都市の真ん中で、40年前の建物が今でも多くの人に愛されて使用され続けていくことって、建築家、冥利に尽きますね。
有楽町マリオン(1984年、設計:竹中工務店)

 踊る大捜査線の映画(OD1)封切りの前日には、マリオンの周囲を夜中から観客が取り囲む騒動があったらしく、通行人の「何があったんですか?」との問いかけに、下の派出所の警察官が「湾岸署(踊る大捜査線の舞台となったお台場に存在する架空の所轄署)の方々です。」と答えたと言う粋なエピソードがあったそうです。
下のとんがった屋根の小さな建物が、数寄屋橋派出所(1982年、設計:山下和正)です。
静岡新聞静岡放送東京支社(1967年、設計:丹下健三)

 まだ、バリバリに元気です。中銀カプセルタワー(1970年、設計:黒川紀章)と並び、その当時の建築思想〜高度成長期の工業化(プレファブ)、メタポリズム、都市建築の代表作と言えるでしょう。何十年経っても異彩を放つそのパワーは素晴らしいですね。
六本木ヒルズ
森タワー(2003年4月、設計:森ビル株式会社、株式会社入江三宅設計事務所、コーン・ペダーセン・フォックス、ジャーディ・パートナーシップ)

 銀座・有楽町を離れて、地下鉄日比谷線で一路六本木へ。六本木ヒルズ森タワーの52階の東京シティービューから望むパノラマ風景は、かなり見応えあります。53階のモリアートミュジアムでは、「東京−ベルリン/ベルリン−東京展」をやっていましたが、モリアートギャラリーのドイツデザイン展だけ見て下に降りました。
六本木ヒルズ
テレビ朝日(2003年4月、設計:槇総合計画事務所)

 高さ30M、長さ120Mの薄い三日月型のフィーデンレールと言うR状のトラスと縦ルーバーによるカーテンウォール受けで出っ張らせた、ボリューム感がある格子のファサードが、とても印象的です。両端には、エントランスが配置されています。その空間内部はパブリック・スペースとして使用されており、北側の旧毛利庭園につながる、開放されたアトリウムになっています。
 森タワー1階デッキ(ウェストウォーク)からテレビ朝日、レジデンス(共同住宅棟)を望む。
旧毛利庭園からテレビ朝日の隣を抜けてレジデンスへと続く広場(アリーナ)。古城の要塞のような趣を持つ森タワー地階?の外壁と、あたかもその段差を利用したようなテレビ朝日のガラス張りに反射する都市の風景は、対比しながらも一体感有るヒューマンスケールの風景として自然に受け入れられる、楽しい屋外空間となっている。
デッキの上から環状3号線を望む。右に東京タワー、左に泉ガーデンタワーが見える。中央遠くに見えるビルは愛宕グリーンヒルズ(2001年、設計森ビル)のビル群です。・・・by Ito


2003年1月撮影
 六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューから見る。昨日お会いした「アルファ・アーキテクト」の松本隆三郎所長曰く、「最初は高い所に上るなんてバカにしていたけど、この辺りが丘になっている上に建っているので、東京中が一望できる素晴らしいスポット」とのこと。確かに超高層ビルを上から見るなんて他には無いと思います。

 またまた東京タワー。左側が麻布、奥の方は新橋・汐留・有楽町方面です。
アメリカ大使館寄宿舎(1983年、設計ハリー・ウィーズ&アソシエイツ)

 3棟のタワーと2棟のタウンハウス(低層)を基本とする居住施設で,さらに地下に設けられた共用部分,体育館などが付属します.外壁は、ラスモル仕上げで、ローコストに造っているようです。
泉ガーデン、ガーデンタワー(2002年7月、設計:日建設計)

 各国大使館が建ち並ぶ、小高い丘の上に、1988年からの再開発事業で生まれた。地下鉄、六本木1丁目駅と連結しています。丘を下ったら赤坂です。・・・by Ito

2003年1月撮影
六本木ヒルズ
レジデンスA棟・B棟
(2003年4月、設計:森ビル株式会社、株式会社日建ハウジングシステム、コンラン&パートナーズ、ジャーディ・パートナーシップ


 路面店舗が入った低層基壇部の上に、再開発の権利者が取得した住宅と、森ビルが取得した賃貸住宅が入っている高層ビル。賃貸住宅は1BR(ベッドルーム)で家賃35万より。最高は4BRで家賃550万もするそうです。ふぇ〜。誰が住んでいるのでしょう?
元麻布ヒルズ(2002年、設計:森ビル株式会社、株式会社竹中工務店、株式会社建設設備設計研究所、内井昭蔵建築設計事務所〜デザイン監修)

 「森の都市」を掲げた、樹木を模した「ボトムスリム形状」が印象的。周辺地域に対する風害や日影などの影響の低減、圧迫感などの軽減にも効果を発揮。こちらの賃貸住宅は1BRで家賃63万より。最高は4BRで家賃244万。
(仮称)ナショナルギャラリー建設中(2006年竣工予定、設計:黒川紀章・日本設計共同体

 東京大学六本木地区の移転跡地の一部に建設中なのが、2000年プロポーザル最優秀賞受賞の、仮称ナショナルギャラリーです。全貌が現れてます。何故黒川紀証氏は硝子張りの円錐にこだわるのでしょうか?(右下)
東京ミッドタウン計画(2007年春竣工予定、地上54階地下5階)総括設計者:日建設計、マスターアーキテクト:SOM(スキッドモア・オーイングス・アンド・メリル SKIDMORE,OWINGS & MERRILL )
ランドスケープデザイン:EDAW,Inc、
商業棟デザイン:Communication Arts,Inc.、隈研吾建築都市設計事務所
「21/21 DESIGN SIGHT」〜デザイン・アート関連施設:安藤忠雄建築研究所+日建設計
パークサイド・タワー・アット・ザ・リッツ・カールトン東京(29階建て、賃貸住宅)外装デザイン監修 青木淳建築計画事務所、共用部・専有部インテリア/フランク・ニコルソン
オークウッド・プレミア・東京ミッドタウン(1〜8階、賃貸住宅) 外装:、坂倉建築研究所、共用部・専有部インテリア:株式会社日建スペースデザイン
ミッドタウン・イースト・レジデンス外装:SOM、,共用部インテリア:株式会社日建スペースデザイン、 ヨシ デザイン ニューヨーク アンド ゲンスラー、専有部インテリア:株式会社アイランド・アルファ一級建築士事務所
東京ミッドタウンメディスン(6F医療センター)

 
防衛庁跡地再開発として、マスタープラン:三井不動産にて、ただ今建設中です
神宮方面、東宮御所と迎賓館赤坂離宮(1909年6月、設計:片山東熊、東宮御所御造営局)

 迎賓館は外国の元首や首相などの賓客に対して、宿泊その他の接遇を行うために設けられた国の施設。歴史的ヨーロッパ建築による宮殿としては世界的にもこの建物が最終作品といわれています。
ヨックモック本社ビル(1980年10月、現代計画研究所)

 バレンタインも近く、お客さんが一杯でした。所長が新築時は静かな佇まいだったのに、南青山も変わったね。と言ってました。
 青山にあるとある建物。薄汚れたアパートを仮面のような壁状のスクリーンで隠している。シンプルな形ながら既存のイメージを劇的に変化させている、とても印象的な建物です。
南青山スクエア(2005年12月、設計:シーザー・ペリ&アソシエーツ ジャパンwith光井純&アソシエーツ建築設計事務所)
オメガブティック青山Omega Boutique
ピエール・ガニェール・ア東京Pierre Gagnaire a Tokyo(レストラン)

 時間がなかったので六本木ヒルズから原宿へ、たまたま渋滞で南青山留まり。何の前調べもせずに訪れた東京・南青山。ここにはデザインがあふれかえっています。何を見ても楽しい。もっと時間があればと思いました。
カルティエ 南青山ブティックCartier Boutique(2005年11月、設計:ブルーノ・モワナーBruno Moinard)

 クリスタルな宝石を思わせる外観だと思ったら、ブティックそのものがブリリアントカットのダイヤモンドをイメージして形作られているとのことでした。
PRADA プラダ南青山店(2003年6月、設計:ヘルツォーグ&ド・ムーロンHERZOG & MEUROM

 度肝を抜かれました!すごい!何これ!!と、ちょっと興奮さめやらぬ所長をなだめ、何食わぬ顔でずけずけと中に、するすると階段を、5階まで駆け上がって行きました。菱形で構成された水晶体のようなカーテンウォールは、銀座エルメスの時よりも迫力と美しさを感じました。
ONE 表参道(2003年9月、設計:隈研吾)
フェンディ ONE表参道店
セリーヌ ONE表参道店
ロエベ ONE表参道店
ダナ・キャラン・ニュウヨーク ONE表参道店


 上階の壁面にならべたカラマツのルーバーで、眼下の並木のケヤキとの素材感の連続性を狙っています。
ハナエ・モリビル(1978年、設計:丹下健三)

 外壁はハーフミラーのガラス張りの建物です。建物の中央には4層吹き抜けの空間があります。
表参道TODS前の横断歩道から青山の方を見る。

 10代の頃に見ていたトレンディドラマによく出てきた場所。ケヤキ並木といつでも渋滞している道路がイメージが強いですね。
TODS表参道ビル(2004年12月、設計:伊東豊雄)

 外観にイメージされた「木」は自立している自然物で構造的な合理性を持つ。樹状のシルエットは無理の無い力の流れを生んでいる。いかにして壁構造的な発想から抜け出せるかということから始まったそうです。L字型の建物の内側にある洋館風の建物との対比が面白いですね。
表参道ヒルズ(2006年2月、設計:安藤忠雄、森ビル設計)

 老朽化してこのまま保存することは難しいと判断された同潤会青山アパートは、地区再開発事業で取り壊される運命に至ったのは、周知のことです。再生?本当に再生されたのでしょうか?あまりにも以前の風景が美しすぎて、そのギャップが大きく、決して再生されたような気がしないのは私だけでしょうか?この日、同潤会跡地計画を拝見させて頂いて、有機質の物体は人だかりだけで、その雰囲気は、無機質のものに化けてしまったような気がします。現実を見据えた時、ノスタルジックになってもしょうがないですが、少なくとも、以前にも負けないような風景を残してくれることだろうと、経験豊富な設計者と開発者には強い期待を抱いていました。ここでは今まで何枚もの写真を撮ってきました。スケッチもしました。私と同じようなことをしてきた人は過去何人も居ると思います。今後、この場所で、今までと似た感覚でそのような事をする人は居るでしょうか?緑溢れる自然の中から、無味乾燥した都会に置き去られたような感覚です。人々はそこで癒しを感じる事が出来るのでしょうか?風景って、そういうものではないでしょうか?都会の風景?ここは都会にあっても、そういう風に片付けられる場所ではなかったと思います。
上記、一設計に携わる者の戯言ですので、流して下さい。時間の経過とともに、この場所が風景の一場面に変わる事を望みます。・・・by Ito


 建物の中には時間の都合上入っていませんが、居住者、買い物客にとっては以前より良い環境になっている事は間違いないと思っています。
建物の横にはデザインを合わせて公衆用トイレが設置されています。入場規制の列はそこまで続いています。建物の総延長は250m有るそうです。
表参道ヒルズ(安藤忠雄設計)旧同潤会青山アパート改築〜2006年2月11日16:15グランドオープンの風景パノラマ

旧同潤会青山アパート
(1981年撮影)


日本看護協会ビル(JNAビル)
(2004年4月、設計:黒川紀章)
バーバリー表参道店
ブルーノマリ表参道店(設計:クリストフ・カルボン)
イルピノーロカフェ

 硝子張りの円錐を見て、黒川紀章氏の設計かな?とすぐに思わせました。クリスタルコーンと呼ぶそうです。
ヴェロックス28ビルVELOQX BULDING(2002年、設計:CDI青山スタジオ)
ZARA表参道店

 弧を描いたガラス張りのファサードが軽やかで印象的な建物です。
代々木体育館(1964年、設計:丹下健三)と代々木公園

 原宿駅前の横断歩道橋から見る。40年以上前に建てられたとは思えない程の、圧倒的な存在感がありますね。その隣にはNHK放送センターの建物が見えます。歩道の角では若い政治家(?)らしき集団がスピーカー片手に演説を行っていました。
原宿駅

 いましたいました。女の子のコスプレ。メイド風・聖闘士星矢風で普通に歩いていました。廻りも特に意識する事なく普通に歩いていました。

昔からここはこんな場所だったよ。・・・by Ito
汐留メディアタワー(2003年7月、設計:KAJIMA DESIGN)

 正三角形の地上34階建の建物。国内外のニュースの発信拠点である共同通信本社ビル。文化の発信拠点となるランドマークタワーとして、高度な安全性・信頼性と最先端の設備・機能を備えている。高層階には、「パークホテル東京」が入っている。
日本テレビタワー(2003年、設計:三菱地所)

 建物の四隅に鉄塔をイメージした「バットレス」で高い耐震性と内部の大空間を実現させている。建物の基本モジュールは1.600X900となっており、ワイドサイズのテレビ画面の縦横比16:9と同じ比率になっている。

2003年1月撮影

2003年1月撮影

 写真左から@汐留シティセンター(2003年1月、設計:ケビンローシュ・ジョンディンカルー・アンド・アソシエイツ&株式会社日本設計)Aカレッタ汐留(2002年10月、設計:株式会社大林組&アトリエ ジャン ヌーベル&ジャーディーパートナーシップインターナショナル)BJTビル(1995年、設計:日建設計)C総理大臣官邸(2002年4月、設計:建設省官房官庁営繕部)

 @セキュリティ、環境、IT対応に関する最新設備の他、オフィスワーカーをサポートする各種店舗を備えたオフィスビル。高層部を独特かつ優美な曲面と深いエメラルドグリーンによる洗練されたもので近未来をイメージしている。
 A汐留再開発の先陣を切ってオープンした商業施設。横から見ると楔形の外観。最上階(46・47階)に位置する「スカイレストラン」は東京ベイサイドから銀座まで360度の眺望が存分に味わえる。
 B新世代の設計者による新世代のオフィスビル。繊細な工業部品のアセンブルが見事なまでに重量感を滅失させた空間を出現させた。地上から20m持上げた高層オフィスの足元に、プラザとアトリウムからなるパブリックスペースを設け、周辺の街並みに対し視覚的な連続性を持たせている。
 C建設費総額・約435億円 、情報通信及び附帯施設等・約212億円かけて使った電子要塞。デザイン面では、日本らしさを感じられるような簡素な美しさを追求。日本建築の素材である「木」「石」「和紙」「ガラス」「土(壁)」の美しさを活かした雰囲気になっている。工事の際、近くの高層ビルが新官邸に隣接していることが懸案となり、高層ビルに面した側から窓を取り除くなどの設計変更のうえ、官邸に面した窓は空かないように改造させたのは有名な話。
 最後に再び、夜の東京タワーで締めにしたいと思います!汐留のビルから撮ったんですが、やはり夜の方がイルミネーションが点灯していて綺麗ですね。どんなに超高層ビルが出来ようとも、東京の象徴は絶対、東京タワー!他の何も適わないなと私は思いました。
 帰りもJALの為、昨年オープンした、羽田国内線第2ターミナルはお預け。次回はANAにしよう!と言う事で、空港で東京のお土産を購入し、3日目午後無事に大分に帰り着きました。
おまけ。
内田洋行潮見オフィス

 製図用品はずいぶん前から内田洋行さんにはお世話になっています。この写真を見ただけでピンときた人は、私と同じ趣味の人ですね(笑)
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